アシックス「ゲルカヤノ」シリーズの生みの親・榧野俊一氏
ランナーから“カヤノ”の愛称で親しまれているアシックスのランニングシューズ「ゲルカヤノ」シリーズ。このシリーズの生みの親である榧野俊一(かやの・としかず)氏が、開発の舞台裏を語りました。
■コードネームだったカヤノ
「ゲルカヤノは、アメリカ市場に向けて、ランニングシューズをベースにした(当時流行の) クロストレーニングシューズをつくるために開発したものです。ですから初代はゲルカヤノトレーナーと名付けられました。
どうして私の名前がモデル名に付けられたのですか、とよく聞かれますが、私にも相談なく付けられたというのが事実です。
当時は海外企画開発課という部署に在籍し、欧米向けのシューズ開発を担当していました。若手社員だった私の名前が、開発途中のコードネームとして付けられ、異国情緒のある響きや“K” で始まる単語が少ないといった理由でそのままモデル名になってしまったというのが真相です」