アシックス「ゲルカヤノ」シリーズの生みの親・榧野俊一氏
■I.G.S. 搭載の7代目モデルがヒット
「ゲルカヤノトレーナーは、日本市場でもほんの少し発売されました。米国市場で120 ㌦、日本では2万円以上の価格だったと思います。
当時はシューズにデザインモチーフを採用することも一般的ではなく、(攻撃的な顎、硬いボディ、素早い動きの) “クワガタ” をデザインモチーフに採用したゲルカヤノトレーナーも理解されず、苦戦しました。
マーケティングサポートを受けるようになった3代目あたりから、ようやく日の目を見るようになり、健康ブームの高まりとファンランの盛り上がり、そしてI.G.S. (インパクト・ガイダンス・システム) による数字に裏付けられた快適性により7代目から火がつきました。
フラッグシップモデルを開発するという、“やめるわけにはいかない” というプレッシャーはありましたが信念を貫いて、アシックスのグローバルランニングシューズを代表するシリーズを生み出すことができました」