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2018-01-29
ゼビオ, ミズノ
中村和裕氏[ミズノグローバルフットウエアプロダクト本部企画・マーケティング部ランニング企画課]
■多様化するランニングシューズの用途
伊藤:数字的な話をすると、日本のランニング人口は約1000万人、ウォーキング人口は約4600万人だと言われています。ウォーキング大会に行くとランニングシューズを履いている人が3~4割いて、公園でウォーキングする人のうち約8割はランニングシューズを履いていると思います。
私の推定では、ウォーキング人口のうち約3000万人はランニングシューズを履いており、それを含めるとランニングシューズの市場規模は約4000万足あることになります。
店舗で行ったアンケート結果を見ても、ランニングシューズを手に取ったお客様に使用目的を聞くと、約6割がランニング以外と答えています。実際、普段履きでも使えるランニングシューズを売り場に並べると良く売れます。そのため、そういう流れに対応できる売り場づくりを全国の店舗で行っていこうと考えています。
中村:我々メーカーがランニングシューズとして提案しているものが、ランニング以外で使用されていることも少なくなく、ランニングシューズの定義が難しいところではあります。
決してパフォーマンスランニングシューズの市場が小さいとは思いませんが、ランニングシューズを走るためだけのものと捉えると、市場の流れを見誤る恐れもあります。
とくにアジア地域では、ランニングシューズと普段履きの垣根がなくなっており、日常生活に溶け込むランニングシューズが求められています。
伊藤:私も3年ほど前に韓国に行ったのですが、普段履きとしてランニングシューズを履いている人が非常に多く、驚かされました。日本では普段履きはスニーカー、走る時はランニングシューズを履くのが一般的だったので、文化の違いを感じました。