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【対談】ランニングシューズ「GENTEN」シリーズで日本人ランナーの足を創る

ピックアップ 2020-02-04  

デサントは昨年12月、「デサント」ブランドからパフォーマンスランニングシューズを発売した。多種多様なランニングシューズがマーケットで展開されるなか、デサントが今回打ち出したのが、原点に立ち返って日本人ランナーが走るために必要な機能をデザインした、ランニングシューズ「GENTEN」シリーズだ。

“新・薄底、新感覚の推進力~日本人ランナーの足を創る~”をキーメッセージにしたGENTENシリーズの開発秘話や機能特性、さらには昨今のランニングシューズ事情まで、デサントジャパン第1部門フットウェア開発部部長の大辻俊作氏と、藤原商会代表でシューズアドバイザーの藤原岳久氏が対談の中で語った。

 

スポーツの本質は身体をうまく使うことにある

-昨今のランニングシューズ市場の動向をどう見ていますか?

藤原:レーシングカテゴリーに関しては、柔らかい素材にカーボンプレートを挿入した厚底タイプが潮流になっています。数年前では薄底タイプが主流でしたが、現在ではフルマラソンに限らず、どんな距離でも厚底タイプを履くランナーが増えています。速く走れる魔法のシューズといったイメージを持つ人も少なくなく、群集心理でみんながみんな厚底タイプを履いているように感じています。

大辻:トップランナーを中心に厚底タイプの着用が広がっている一方で、マラソン大会に行くと、トップランナーは別として、様々なタイプのランニングシューズを履いているランナーを見かけます。競争は激化していますが、ランニングは文化として定着しており、市場全体を悲観するような状況ではないと考えています。

藤原:厚底タイプの潮流がありつつ、薄底タイプを履いてトレーニングする習慣を残すこと。これが、いま一番言いたいことです。スポーツの本質は身体をうまく使うことにあり、ランニングにおいても、それは同じです。昨今のランニングシューズ市場を顧みると、身体があってシューズがあるという前提がないがしろになり、身体とシューズの関係性が崩れているように危惧しています。

藤原商会代表シューズアドバイザー・藤原岳久氏

―巷では“薄底VS厚底”などと囁かれていますが

藤原:たしかにフルマラソンをはじめとするロードレースでは、厚底タイプを履く優位性がありますが、瞬発的なスピードが必要とされるトラックレースやトレーニングでは接地感のある薄底タイプを履いて身体の機能、とくに接地感を高めるべきだと思います。接地感は失われていくもので、私自身の経験でも厚底タイプを履くと接地感をうまくつかむことができません。厚底タイプを履いているトップ選手の間でも、身体と走りが一致しないという現象が起こっています。とくに、カーボンプレートが入った厚底タイプを履きこなすためには、高い身体能力が必要で、日々のトレーニングで培った接地感を落とし込まないと履きこなすことはできません。速く走るために身体を鍛えることと、シューズの力に頼ることはイコールではありません。バットがいいからと言って、ホームランが量産できないのと同じです。

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