ポスト“スニーカーブーム”を考える―快適志向vs.購入一巡化
店頭では引き続きスニーカーが売れており、ほかに「売れている」というシューズカテゴリーも出てきていない。ただし、昨年からはレトロランニング系からコート系への人気の移行が言われるなかで様々な状況も変化してきており、ブーム後の“普通の状態”に戻った時の手を考える動きも出てきた。
ニューバランスの今年上期(1~6月)は前年比30%増で、ライフスタイルカテゴリーは同40%増と全体を上回る伸び。コンバースも4~6月は前年比で2ケタ増、オニツカタイガーの1~6月は同29%増、アシックスタイガーは同3倍強となっている。ナイキの3~5月のフットウェアは同29%増、ルコックスポルティフの5月までの春夏商品は同18%増など、出荷ベースでは勢いに衰えは見られない。
店頭状況はどうだろうか。大手靴専門店3社の3~5月の実績をみると、エービーシー・マートのスポーツカテゴリーは前年比11.3%増と好調、チヨダもスニーカーは2ケタ程度伸びており、ジーフットのスポーツ靴は8.6%増と、好調だった昨年を上回る勢いにある。
昨年は訪日外国人客の“爆買い”や暖冬による追い風でスニーカー人気がシーズンを問わず継続したが、一定の需要はあるインバウンド需要も減速感は否めない。また、スニーカーブーム自体が「落ち着きをみせてきた」と表現する売り場も増え、「都市部を中心に既存店客数が減少」(エービーシー・マートの3~5月。7月は反転6.9%増)、「低価格品への需要が高まる」(ジーフットの3~5月)といった変化が出てきている。
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