コラム【MY style】第1回:“おしゃれは足元から”は本当か?(styles矢部雅人)

column 2016-04-26  ,

エッセイ写真②

古代エジプトで履かれていた靴をはじめ、歴史上の靴や履物に興味があります。なぜヒトは靴を履くのか?私の知る限り、ヒト以外の生物は靴を履きません。現存する生物のうち、直立二足歩行ができるのはヒトだけで、そこに靴があるのです。

靴は自己や権力を象徴するものであり、現代社会ではコミュニケーションツールの1つにもなっています。こんなエピソードがあります。私が履いているスニーカーを見て海外の方が話しかけてきました。何ていう名前の靴ですか?どこで買いましたか?と。まさに靴がコミュニケーションツールとなった瞬間でした。

昨今はスニーカーブームと言われていますが、何を履くかでその人のセンスや感度が分かります。流行っているから、入手困難な限定品だから、見た目が好きだから、誰々が履いていたからなど、その靴を履く理由はそれぞれに存在し、それでいいと思います。

日本には「足元をみる」という言葉がありますが、私流の新解釈はこうです。「足元を見れば人となりがわかる(※稀に例外もあり)」。洋服のように、むしろ洋服以上に素材や形状が進化し、靴の選択肢は広がっています。さらに、歩くという毎日の行為に直接影響し、自ら体感できてしまうものだからこそ、靴には気を使いたいものです。

「おしゃれは足元から」という言葉が物語るように、靴は目線から最も低い位置に存在しながら、歴史的・文化的に“意味を持つ”ツールとして今なお存在しています。そこにどんな意味があるのかと問われれば、“歴史は足元から”“マナーは足元から”“人間性は足元から”という答えを用意し、私は靴を大事にしています。

【著者紹介】

【矢部雅人(やべ・まさと)】

1975年東京都生まれ。大学卒業後、東京・原宿の老舗古着店「サンタモニカ」に勤務。2002年、ビーズインターナショナルに入社。adidas only shop「styles」(2010年にスポーツファッションのセレクトショップに業態変更)のショップスタッフとして勤務。現在、styles事業部チーフを務める。
■styles公式ホームページ:http://www.styles-tokyo.jp/

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