13年10月にオープンしたデサントブランド初の旗艦店「デサントショップ東京」
主要市場の韓国が失速し減収減益に
デサントの17年3月期業績は、日本、韓国、中国の主要3カ国の現地通貨ベースでの売上高は前年を上回ったものの、円高の影響により円換算後の売上高は、前期比3.1%の減収。
営業利益は、韓国での消化率悪化や為替の円高基調が大きく影響し、同18.9%減となった。
ブランドでは、ルコックスポルティフとアンブロが苦戦したものの、デサントが好調に推移。デサントは日本で17%増、韓国で15%増となるなど、トータルでは4.7%増。構成比38.0%(前期から2.9ポイント上昇)となり、2期連続で売上げのトップになった。
日本は2期連続の増収、3期連続の増益
セグメント別の売上高は、日本は同0.6%増の574億円で2期連続の増収、営業利益は3期連続の増益となった。
会見で石本雅敏社長は「日本は収益力が少しずつ付いてきたので、今後は1つの会社として元気になるように、売上げを拡大していきたい」と述べた。
アジアは、これまで成長エンジンを担ってきた韓国での苦戦が響いて減収減益。石本社長は「まずは韓国の在庫を健全化し、地固めをしたうえで、もう一度成長したい」と話した。
欧米は、15年8月に買収したイノヴェイトグループを連結の範囲に含めたことで増収となったものの、のれん償却費の増加で営業赤字が拡大した。海外売上げ比率は、前期から1ポイント下がって59%。
グループ全体のシューズ販売は390万足
ブランド別の売上げは、「デサント」が500億円(国内113、海外387)で前期比4.7%増。「ルコックスポルティフ」は386億円(国内122、海外264)で同13%減。
「マンシングウェア」は142億円(国内81、海外61)で同10%減。「アリーナ」は70億円(国内44、海外26)で前年イーブン、アンブロは67億円(国内63、海外4)で前年比4%減。
グループ全体のシューズ販売は、前期比21.8%増の390万足。日本は107万足で、内訳はルコックスポルティフ80万足、アンブロ25万足、イノヴェイト2万足。