17年春夏にオールスター生誕100年モデル「オールスター100」を発売したコンバース
適正な需給バランスを保てるか
供給サイドが苦心しているのが、適正な流通在庫を保つこと。「セルスルーは前年を上回っているが、流通在庫が増えていることが懸念材料」(ニューバランスジャパン)というように、今年は需給バランスを注視する1年になりそうだ。
そうしたなか、価格が乱れる要因となる流通在庫対策も進んでいる。需給バランスを取ることはもちろん、適正な商品を適正な売り場に届けることで、ブランド価値の向上につなげようとする動きだ。
コンバースフットウェアは、昨春からジャックパーセルの流通を限定したのに続き、17年秋冬からオールスターのコアカラーを販路限定にする。同社の北島義典社長は「どんなブランドであれ、需要と供給が逆転するとブランド価値は落ちる。コンバースの看板商品は今も変わらずオールスターなので、数ではなく価値を追う」と話す。
アシックスタイガーも今年から流通政策を見直し、「適正な商品を、適正な販路で販売していく」(アシックスジャパン)としている。