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コラム【スニーカー狂の唄】第5回:極上の素材~ill material~(nokisaki/cozymadmax)

column 2016-12-13  

料理は、いくら高価な素材を使っていたとしても美味しくなかったらそれまで。調理法を間違えてしまえば味は損なわれてしまいます。

スニーカーも同じで、シンセティックレザーを用いた比較的安価なものでも形、バランス、配色等が上手くまとまっていればカッコ良いし欲しくなる。一方、天然皮革を用いた高価なものでも形、バランス、配色等が上手くまとまっていなければ欲しくないのが一般的です。

料理にせよ、スニーカーにせよ、総合的なバランスは大事ですよね。

革靴はあくまで革の靴。様々な種類の革があっても「革」の中から素材を選びます。対してスニーカーに使われる素材は革以外にも、キャンバス、メッシュ、デニム、ウールなどがあり、服に使われる生地を素材として落とし込むことも可能です(耐久性にもよりますが)。

スニーカーと一括りに言っても、様々なスニーカーがあるわけで革靴よりも圧倒的に種類が多く、現行のモデルだけでも相当数あります。

今年も本当に多くのスニーカーが発売されました。マウンスリーで買うコアなユーザーがウイークリーで買ってしまう程、各メーカーから沢山の魅力的なスニーカーが展開されました。著者としても、ここ数年の中でも非常に狂わされた1年となりました(爆)。

そんな中、印象に残った今年のスニーカーは珍しい素材を使っているもの。特にDIADORAから登場したモデルにはビックリさせられました。

nokisakiでも来春から取り扱いをスタートするDIADORA(個人的にも大好きなブランド!)が、“SEOUL TO RIO PACK”という世界のキーアカウントと組んだプロジェクトで、ドイツ・ベルリンのSOLEBOXとタッグを組んで発売した「I.C 4000」(https://www.solebox.com/en/Footwear/Running/IC-4000.html)というモデルです。

見るからにラグジュアリーな雰囲気を醸し出していますが、それもそのはず。スムースレザーとは別に鱗のような革が確かな存在感を放っています。これは加工ではなく、鱗そのもの。そう、この革はなんと鮭の革なのです(驚愕)。

サーモンレザーは鞄や財布に使われているのは分かるのですが、まさかスニーカーにとは…。そして、鮭の革がDIADORAの伝統的なイタリアの工場にストックされているのも凄いなと。インラインでの展開は実現不可能かもしれませんが、別注商品だからこそ可能な本当にスペシャルな1足です。

ここで著者は思います。鮭の切り身だけを食べて皮を残す方、多いですよね。“残った皮をスニーカーにすればエコに繋がる!”なんて思ったのですが、きっとこのスニーカーで使われた鮭は、身は魚屋に並び、革は革屋さんへ流れたのでしょう。

今年もあと僅か。新年一発目のスニーカーは何にしようかな。

今年もお世話になりました。

【著者紹介】

【cozymadmax】

1983年神奈川県生まれ。20歳で就職した某大手インポートブランドに8年間勤務。2012年3月にnokisakiのディレクターに就任。国内外のブランドの仕入れから「nokisaki」のオリジナル製作と「UNFIZZY」のプレスを務める。
nokisaki blog: http://www.fathom-web.com/nokisaki_blog/
instagram: https://www.instagram.com/cozymadmax/

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