【Sidewalk View】第2回:取捨選択から生まれるブランド価値(モンドデザイン堀池洋平)

column 2016-05-09

エッセイ写真

iPhoneやiPadは誰しも一度は見聞きしたり、実際に使っている方もいることと思います。この製品を作り出しているアップルは、今や世界で一番のブランド価値を持つ企業です。

製品の魅力もさることながら、製品のプレゼンテーションの上手さ、言い換えれば「より魅力的で夢のある製品ということを伝えることの上手さ」に引き込まれてしまうのではないでしょうか?

例えば、iPhoneなどに使われている技術は既存の技術が大半を占めています。ただ、その技術を組み合わせ、誰しもが驚く革新的な製品に仕上げるといった物作りのセンスにより、これほどまでに支持されている製品になっていると思います。

1番インパクトのある技術や特徴に的を絞り、それをより分かりやすく、わくわくさせるようなデモンストレーションでお客様に伝達する。このことを潔くやってしまうところが、なかなか日本の企業には真似できないところです。

日本の工業製品の場合はどうしても、色々な付随機能・万人受けするようなデザイン・飾りなどを付けてしまい、出来上がった製品は他の製品との見分けがつかないような特徴のない製品になってしまいがちです。

色々な方とお話させて頂く中で「ブランディングをする時には、必ずしもかっこ良く綺麗な見た目にする必要はないです」とお伝えすることが多々あります。

製品を作る上で、お客様に支持される最適な方法を考えた時に、ファッションブランドのようなデザイン性が高く綺麗なイメージより、すこし雑多な感じがする方が良い場合もあります。

ここで1番重要なことは、色々な伝えたいことをぐっとこらえて、1番光っている1つの特徴やメリットに絞り込んで、それを極限まで磨いていく。このようにして苦労を重ねて生まれた製品を、今度はどうすればエンドユーザーが感動してくれるか、誰しもが分かり易い方法で伝達できるか、ということを一生懸命考え、1番適した方法で提供することです。

日本人はブランディングが苦手だとよく言われますが、技術力中心に発展してきた背景を考えると致し方ないことかもしれません。技術や製造に力を入れることと同じ位に、企業や製品のアイデンティティを選択して絞り込むということが、今後さらに重要になってくるのではないでしょうか。

【著者紹介】

【堀池洋平(ほりいけ・ようへい)】

1980年神奈川県生まれ。幼少期から高校卒業まで福島県いわき市で過ごす。大学卒業後に広告制作会社に勤務。2006年、廃タイヤチューブを再利用した自社開発製品「SEAL(シール)」を販売すべく株式会社モンドデザインを創業。代表取締役に就任
モンドデザイン公式HP:http://www.mondodesign.jp/
SEAL公式HP:http://www.seal-brand.com/index.html

堀池さん②顔

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